メールマガジン「蝸牛のつぶやき」バックナンバー
               
(vol.6 2002年9月、10月)


10月28日号 

 10月28日、故石井紘基代議士の葬儀に参列しました。平成5年に日本新党から立候補し初当選した同期生です。亡くなる前日も衆院議員会館の地下廊下で、立ち止まって会釈を交わしました。何か伝えたい様子でしたが、そのまま別れてしまいました。何を伝えたかったのでしょうか。心に引っかかります。私が見た石井代議士の最後の姿です。

 石井代議士は、不正に対し厳しい姿勢を貫きました。最近は、道路公団など、特殊法人改革に取り組むなど、「税金の無駄遣いは許さない」と力を入れていました。犯人が自首し、報道では「動機は金銭でのトラブル」とされています。でも、真相は別のところにあるのではと思えてなりません。

 民主党は、そして国会は、貴重な人材を失いました。残念です。ご冥福をお祈りします。

■補欠選挙で1勝5敗1引き分け

 衆参の補欠選挙の投開票は、石井代議士の通夜と重なりました。各地での敗戦が伝えられ、鳩山代表の表情は、どんどん暗く厳しくなっていったそうです。

 選挙は、候補者の資質、対立候補の顔ぶれ、支持団体の勢力、投票率、時の政治情勢など、さまざまな要因が絡み合っていますが、選挙結果を見て、「勝つべき人が、勝つべくして勝った」と、いつも思います。

 有権者が、既成のものを避けて、新しい人の清新さ、若い人の可能性に賭けて投票する行動も、理解できないわけではありません。しかし、愚直に政策を訴え、大阪10区の江村利雄候補が語ったように、「市民と目線を合わせて」共通の政策課題の解決に取り組もうという、政策重視の手法はもはや通用しないのでしょうか。

 私も50歳を超え、議員活動も8年になりました。「若さと新鮮さ」は薄れていくかもしれません。いかにして市民に政策を訴え、活動を共有していただけるか、厳しい課題を突きつけられる思いです。

 与党としての優位性がないだけ、野党は苦しい戦いを強いられる運命にあります。今回の候補者の皆さんには、ぜひ次期選挙で再挑戦してほしいと思います。また、民主党も、全力でバックアップすることが必要です。「負けたら、また新たな候補者」というのでは、党勢は伸びません。

■冷静に考え、迅速に行動を

 小泉内閣が取りまとめて発表するはずであった「デフレ対策」は、選挙への影響を避ける狙いもあって、選挙後に持ち越しになりました。

 経済評論家などは、「景気の回復のため、デフレ退治に全力をあげるべきだ」とコメントはしても、デフレ対策の具体策には言及しません。言い放しです。実際のところは、ゼロ金利が続き、金融緩和の余地はありませんし、公共事業も続けてきましたが、目に見える効果はありませんでした。海外から低価格品の輸入や、国内のサービス産業の価格低下競争に、歯止めがかかりません。デフレ対策は、完全な手詰まり状態です。

 小泉総理は、最近の経済指標が「実感のない景気回復」基調を示していることや、リストラで企業は二桁増益となっていることをいいことに、経済対策を先延ばししています。国債30兆円枠も、とっくに破られているのに、いま補正予算を認めれば、「何でもあり」の自民党の要求をかわせないと考えて、先送りしています。

 来春からは医療や介護、雇用などの社会保障の負担が重くなり、税制改革次第では、経済失政から退陣に追い込まれた橋本元総理の二の舞になりかねません。そうでなくても、来年下期には景気が山を迎え、下降線に入ります。アメリカ経済が失速すれば、その時期がもっと早く訪れます。

 さらに気がかりなことは、アメリカが自国の景気浮揚のため、イラク攻撃をすることです。この最悪のシナリオを避けさせることが、日朝交渉とともに、日本外交の重大な課題ではないでしょうか。

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10月20日(日)号 

 18日、臨時国会が開会。今国会は、厚生労働員会と決算委員会に所属します。厚労委では、柳田稔、朝日俊弘両理事の異動に伴って、浅尾慶一郎議員とともに、委員会の運営をつかさどる理事を務めます。衆議院時代には経験のある理事職ですが、参議院では初めてです。院が違うと、委員会運営も異なるところがあるので、ちょっと緊張しています。

■日朝交渉は関係各国と連携して慎重に
 
小泉総理は所信表明演説で、金正日委員長の発言からは「工作船やミサイル、核開発疑惑など、安全保障をはじめとする諸問題についても、包括的な促進を図りたいとの意向が読み取れた」と述べましたが、その後のアメリカ政府の発表などから、北朝鮮の核開発は「疑惑」の段階を過ぎていると思われます。
小泉総理は「敵対関係から協調関係に向けて大きな歩みを始めることこそ、日本の国益にかなう選択であると判断し、交渉再開を決断しました」と続けました。日朝の関係改善は望むところですが、勇み足にならないよう、関係各国と連携しての慎重な交渉が望まれます。

■市場任せの経済政策でいいのか
 いまの時期に臨時国会を開くのであれば、北朝鮮問題も重要ですが、当然、経済対策が中心課題となるべきです。しかし、小泉総理の所信表明演説からは、経済対策にしっかり取り組むとの気概が感じられません。
「経済の活力を取り戻すため、今後半年間で改革を加速する。早急に具体的な対応策を取りまとめる」「デフレ克服に向け、経済情勢応じては、大胆かつ柔軟な措置を講ずる」「セーフティーネットには万全を期す」と、こんな調子で演説が続きます。

 「1兆円を超える減税を先行させ、多年度税制中立の下、次期通常国会に関連法案を提出すべく検討する」というくだりだけが、唯一具体性を持った提案でした。
デフレにも、不良債権処理にも名案なし。「市場に任せておけば、うまくいく」と小泉総理は考えているようです。

***国会ミニ報告***

◆ 臨時国会の冒頭、故今井澄議員への弔詞を議長が朗読し、厚生労働員会でともに活動した自民党の阿部正俊議員が哀悼演説を行いました。茅野でのご葬儀で、参列者全員で歌った「夏の想い出」がよみがえりました。ご遺志を継いで頑張ります。

◆ 所信表明の本会議から部屋に戻ると、早速に、参院厚労委の中島真人・与党筆頭理事(自民党)から、「早く委員会を開こう」との電話。「これまで通りに、予算委員会が開かれて、国会が軌道に乗ってからでしょう」とお答えし、理事の仕事が始まりました。「バリアフリー社会」についての講演。来秋の経済状況についての調査依頼への対応。補欠選挙の応援と、1週間が駆け足で過ぎました。

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10月13日(日)号 

 スポーツの秋、味覚の秋到来。ところで、土産のマツタケは、どこに消えたのでしょう。

■官邸の贈呈品、受領品も情報公開すべし

 確かホワイトハウスだったと思うのですが、大統領が貰った内外のお土産は、オークションで処分されるのが通例とか。そこで、誰から、何を貰っていたかが白日の下に。

 日本では大臣規範で、2万円を超える外国政府からの贈り物の受け取りが禁じられています。福田官房長官は「(生鮮食料品は)、時間がたてば価値がなくなるもの」と解説。それでは、高級料亭で接待された料理も、口に入った途端「問題なし」なのですか?

 たとえ総理であっても、贈答品を受け取ったら、公務員倫理法に照らして申告すべきです。外交儀礼などは、単なる言い訳に過ぎません。

■障害者施策の見直しも、重要な政策課題 

 来春から、障害者福祉サービスは、利用者とサービス事業者の契約制度に移行します(支援費制度)。障害者基本計画や障害者プランも、見直しの時期を迎えます。

 それにあわせて、アメリカやイギリスなどにならって、「障害者差別禁止法」の制定を求める運動が盛り上がっています。12日も、万博ホールで、「障害者差別禁止法を考える国際フォーラム」があり、参加しました。

 障害者の欠格条項が改正され、障害者として初めて薬剤師資格を得た早瀬久美さん、首から下が動かないけれど、次々に斬新なビジネスアイディアを提案し、実現している春山満さんもパネリストで参加。司会は、NHK教育テレビ「聴覚障害者のみなさんへ」のキャスターで、自らも聴覚障害者の宮本まどかさん。元気いっぱいの人たちです。私は大きな元気を貰いました。

 「差別」とは何か。また、障害者基本法の問題点と障害者差別禁止法の意義について、たくさんの示唆を得ました。今後、民主党の障害者政策に反映させます。

 終了後、会合のため、道頓堀へ。法善寺横丁の再建に向けて、ステージが設置され、盛り上がっていました。たこ焼き屋やラーメン店にも長蛇の列。ここでもすごいエネルギーが溢れていました。

                ***国会ミニ報告***

◆日豪両国の障害者が参加してヨット競技大会が開かれている舞洲のヨットハーバーへ(13日)。障害の有無に関係なく、誰もが操作できる「アクセスディンギー」艇での競技。風をうまく捉えて進むヨットを眺めながら、「民主党もかくあるべし!」。

◆アメリカ議会がイラク攻撃容認を決議。下院では民主党の賛否が割れた(賛成81、反対126)(11日)。日本の民主党内も同様の投票結果になるのかも知れません。私は、アメリカに追随するのではなく、欧州での戦争反対の動きを重く受け止めたいと考えます。

◆小泉流の景気・経済対策が見えないまま、ペイオフの2年延期、補正予算の提出、国債30兆円枠の廃止などが発表されます。景気回復には時間がかかります。でも、政府として何をするかを打ち出せないのでは、景気回復が遠くなるだけ。高齢化を見据えて、公共住宅や学校など、地域の施設を建て替える公共事業、都市再生事業を行うべきです。

◆構造改革特区構想が1割しか実現しないことを取り上げて、某新聞は「特区構想かけ声倒れ」と役所批判の記事を掲載。でも、医療分野への株式会社参入などは慎重な議論が必要です。反対すれば抵抗勢力と決め付けるのでは小泉さんと同じ。「何でも規制緩和」は乱暴です。オピニオンリーダーを自負するのなら、もっと正確な情報提供を願います。

◆ノーベル物理学賞に小柴氏(9日)、同化学賞に田中氏(10日)。最初の発見者は誰か。競争相手である海外の研究仲間が、手柄の独占を目論まずに真実を語っているのが素敵。政策競争を盛り上げて、いい政策は与野党で協力して実現させましょう。

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10月6日(日)号

 党執行部などの人事決定を受けて、国会の所属委員会なども決まりました。私は、参議院厚生労働委員会に引き続き所属し、新たに決算委員会にも所属することになりました。

 厚生労働委員会では、医療・年金等の社会保障制度改革に、財政一本やりではなく、「安心」を求める国民の側から取り組みます。

 また、決算委員会では、税金の無駄遣いがないか、国家予算の使われ方をしっかりチェックします。「おかしいな」「どうなってんねん」と思われることがありましたら、教えてください。

■小泉改造内閣スタート(9月30日)
 
 小泉改造内閣がスタート。経済政策で竹中大臣との齟齬が目立った柳沢金融担当大臣を更迭。武部農水相も閣外に。内閣改造を口実に、国会での追及をかわす算段です。一方で、公明党や保守党からの出身大臣など、主要閣僚は留任を指示。不満が出ることを計算に入れながら、「一内閣一閣僚の原則を貫いた小泉内閣」との印象を強めようとしました。

 でも、副大臣や政務官は全員交代です。党内の不満を和らげる狙いからですが、副大臣や政務官を軽く扱っているようです。「一内閣一閣僚」の原則は、副大臣や政務官クラスでも貫くべきではないのでしょうか。

 小泉総理は、表向きの姿勢と内実が異なります。国民にどのように映っているかを計算しながら動く小泉総理。だまされないように、しっかり監視しましょう。

■「子育て支援」についてOECD調査団に説明(10月3日)

 先進30カ国が加盟する経済協力開発機構(OECD)から、日本の「ファミリー・フレンドリー政策」(子育て支援と家族に関する政策)に関する調査団が来日。民主党の関連政策を、水島広子衆議院議員とともに説明しました。

 政府も先日、「少子化対策プラスワン」を公表しましたが、保育所増設などの施策が中心です。民主党は、子育てと仕事の両立を支援することが中心課題となるべきと考えています。そのために、働き方を見直すことが重要なテーマと捉えています。このたび、民主党「女性政策」を取りまとめました(詳細は民主党のホームページをご覧ください)。ご意見をお待ちしています。

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9月29日(日)号

 党代表選挙終了後からの党執行部人事を巡っての混乱は、「雨降って地固まる」とするためにも大いなる反省材料としなければなりません。

 国会議員と候補者の投票では、わずかながらも過半数に足らなかったものの、党員・サポーター投票で菅・横路連合を上回ったことから、鳩山代表が再任されました。この微妙な勝敗が混乱の原因でもありますが、党代表選規程に基づいた選出です。「組織票に負けた」と、暗に労組や後援会等の組織的投票があったと非難する声が上がりましたが、それはどの陣営も似たり寄ったりの取組みだったはず。サポーター制は、党全体として考えていかなければならない問題です。

 先週のメルマガで私は、「投票結果は、鳩菅が力をあわせて民主党を運営しろとのメッセージと受け止めています。党人事では、若い人材を中心に構成してほしいと思います」と書きました。「鳩菅」が「鳩寛」になりました。私も、若い人材で執行部を構成してほしいと思いましたが、鳩山代表が党運営を一番信頼できると思う人に託そうとしたのはよくわかる話です。「論功行賞」人事とは思いませんが、「友愛」を説く鳩山代表ならば、代表選終了直後に4候補の会合を呼びかけられても良かったのにと感じます。

 菅、野田の両氏が、「今後は一兵卒となって党発展のために頑張る」との表明をしながら協力的な姿勢を見せず、両氏の支持者が外に向かって批判を繰り返したのは残念です。広辞苑によれば、「兵」は軍隊で最下位の階級で、「卒」は下級の兵士、雑兵、足軽とあります。兵卒が指揮官の指示に従わないのでは、反乱軍と同じ。これでは民主党は発展しません。

 自民党は、あれほど世間から批判を受けている山崎幹事長が留任です。自民党内にも交代を求める声があるのでしょうが、表に出ないのは、大臣というポストが批判・抵抗勢力をなだめる作用をしているからでしょう。そこが、悲しいかな、与党と野党の違いです。

 いずれにしても、世代交代の流れは確定しました。次期総選挙を経て、民主党は大きく脱皮します。それまでに、「若手」は日本社会の斬新な改革案を次々と提示し、それらを党内議論で練り上げて実現を目指すという作業を繰り返していく。それが、政権交代を目指す政党の仕事ではないでしょうか。民主党の「夜明けは近い」と感じています。

              ***国会ミニ報告***

◆ 拉致被害者の安否確認が最優先課題です。他にも被害者がいないのかどうかも明らかにすべきです。と同時に、北朝鮮がなぜ拉致したのかを解明し、今後再び同様の事件が起こらないための方策を講じなければなりません。
◆ アジア大会が開幕し、南北統一旗を掲げて選手団が入場。「東西ドイツの統一に比べれば、韓国の経済力は西ドイツ並とはいかず、北朝鮮の国力は東ドイツとは比べものにならない」。南北統一は容易でないと韓国筋の弁。

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9月23日(日)号

 民主党代表選挙は鳩山代表が再任されました。代表選にご参加いただいた皆様、応援してくださった皆様、御礼申しあげます。

 第1回目の投票では、横路孝弘、菅直人、鳩山由紀夫、野田佳彦の4候補とも過半数を得られず、上位2名での決選投票となりました。結果は、鳩山候補が、国会議員と同候補者の投票では菅候補に3ポイント負けたものの、全国のサポーター票での優位(15ポイント)を活かして、254対242ポイントの僅差で勝利しました。183人の国会議員のなかで、3人が鳩山ではなく菅候補に投票すれば、勝負は同点でした。

 横路候補は「(代表選は)変えることがテーマだった。現状維持は国民の信頼を失う」と、最後の演説で訴えました。代表を変えないと民主党は変わらないとの主張のようです。代表のリーダーシップが求められることは当然ですが、「党内議論を経て決定したことは守る」「みんなで党の結束を高めよう」との意志が働かなければ、だれが代表になっても苦労が絶えません。

 選挙を戦うものには、鳩山さんの温厚さより、菅さんの激しさが欲しい。菅さんは演説で、薬害エイズやダムなどの公共事業を例にあげ、官僚や利権に群がる国会議員を標的に攻撃します。小泉手法に通じるところがあります。人気の素でしょう。
 
 
鳩山代表には、明確なメッセージを発信することを求めます。今回も、「尊厳ある国家」といった抽象的な表現ではなく、「男女共同参画型社会を実現する」と訴えれば(私は、日本社会が解決すべき最大の課題であり、景気対策にもつながると考えています)、菅候補の支持者からの投票も期待できたと思います。
 また、党人事では、若い人材を中心に構成して欲しいと思います。

 野田候補は「がけっぷちの民主党が、現状に甘んじようとしている。義理、人情、しがらみで投票しないで欲しい」と、他陣営を牽制しました。演説の訴求力は一番でした。自らが代表に就任したときの、幹事長、政調会長などの主要人事構想を発表しても良かったのではないでしょうか。野田内閣の性格が明確になって、人気があがったと思います。

 サポーターの投票率は52%にとどまりました。普通の選挙と違って、投票への参加意志を持ち、1000円の登録料も払ったのに、半分近い人が棄権。反省点がいっぱいありますが、制度運営の難しさが浮き彫りになったサポーター選挙でした。

 私は、投票結果は「鳩菅が力をあわせて民主党を運営しろ」とのメッセージと受け止めています。鳩山体制がスタートします。変身した「ニュー鳩山」にご期待ください。

                    ***国会ミニ報告***
 
◆北朝鮮訪問を受けて、小泉内閣支持率は急上昇。小泉さんは巡り合わせのいい人です。外務官僚がお膳立てをして、国際情勢が北朝鮮を交渉の場に押し出したからで、誰が総理でも同じ結果だったでしょう。訪問が成功だったかどうかを判断するのは時期尚早。拉致被害者の生死も確定的なものではなく、もっと拉致された人がいるのではないかとの疑念も膨らむばかりです。小泉訪朝の評価を下すのはこれからです。

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9月16日(日)号

 思い込んだら、まっしぐら。小泉総理の持ち味でもあり、欠点でもありですが、北朝鮮訪問は、まさに小泉流の真骨頂です。1年以上にわたって外務省が下交渉をしてきたとは言え、政治生命をかけての訪朝です。拉致問題での進展を期待しています。

■バリアフリー社会に

 80歳を超えた妻の両親と、2年ぶりに旅行をしました。義母は少し足が弱ったので、車イスをレンタカーに積み込んでの観光旅行です。

 観光地の駐車場には、障害者用の駐車スペースが整備されて、入り口近くまで行けるのですが、その先に、階段が意外と多いのです。国宝を陳列した宝物殿も、何段もの階段の奥にあって、拝観を断念。旅館も、まだまだバリアがいっぱいです。玄関から階段に出くわしたところもありました。それに、ちょっとした段差に、車輪を取られます。

 高齢社会を迎えるなかで、車イスを利用して旅行する高齢者は増えます。世界遺産に登録した観光地で、車イス利用者が「とうせんぼ」をされることは避けたいですね。

 でも、行く先々で、親切な人たちと出会いました。車イスに義母を乗せたまま階段を一段一段私と一緒に持ち上げてくれたおじさん、エレベーターの位置を丁寧に教えてくれた方など、いっぱいです。感謝です。

                     ***3行ミニ報告***

◆経済財政諮問会議は減税を志向し、政府税調は慎重姿勢と、双頭の小泉税制改革。しかも、減税財源を配偶者特別控除や扶養控除の縮減・廃止で捻出するとか。その財源を公共事業等に使うのは筋違いではありませんか。小泉税制改革は迷走しています。

◆党首選が進んでいます。9月11日には、4候補が高槻駅前に集合して、街頭演説会を行いました。歩道橋の階段で、熱心に足を止めて演説を聴いてくださる方もたくさんおられました。さらに盛り上がってきています。ご注目ください。

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9月9日(日)

 昨8日、今井澄参議院議員の葬儀・告別式に参列するため、長野県茅野市に赴きました。

 昨年の参議院選挙で国政に戻った私を、今井先生は「良かった」と喜んでくださって、早速に祝いの小宴を開いてくださいました。胃がん手術のため、「食事は、全部は戴けません。残しますけど、ゴメンナサイ」と仲居さんに謝っておられましたが、全部の皿に手を付けられるので、ちょっと安心しましたが、病気は進んでいたようです。

 昨年12月、私が民主党のネクストキャビネット「厚生労働大臣」を引き受けてからは、今井先生との協働作業がぐっと増えました。民主党医療制度改革案の取りまとめ、超党派の年金勉強会の立ち上げ、そして、健保法改正案審議への取り組み。「何でも言いつけてください。言われた仕事はします。でも責任者は引き受けません」。そんな言葉に、病と向きあいながら国会議員としての職務を全うしようとする先生の姿勢が見えました。

 通常国会が始まって、「よろしければ、健保法の本会議質疑に立たせて欲しい」と先生からの申し出。「こちらからお願いしようと思っていました」。でも、法案の国会提出が遅れ、そのうえ衆議院での法案審議がもたついて、一時は「通常国会の会期内に参議院での審議は始まるだろうか」と心配しましたが、すばらしい本会議質問をされました。

 健保法質疑の最終局面で、小泉総理が委員会質疑に出席することになりました。「今井先生、総理との直接対決、ぜひお願いします」と申しあげたのですが、「それは、大臣のあなたの仕事」と受けてもらえませんでした。でも、委員会で小泉総理に質問する私の隣の席から、大声で野次られるので、どっちが質問者か判らないと苦笑いをしました。

 国会の閉会前から、議員会館事務所の整理を秘書に命じられ、私にも「ほしい本があったらもっていってね」といわれました。お盆明けに電話をいただいて、「(私が主宰してきた)研究会、ぜひ続けてください」と依頼されたのが、先生とお話した最後となりました。自ら提唱してこられた医療のあるべき姿を具現化するかのように、延命治療を受けず、自宅で亡くなられました。「死と向き合い、どのように受容されたのか」。お聞きできなかったのが、心残りです。先生だからこそ、お聞きできたのにと思うのです。

 祭壇には、スキー道具、愛用のメガネなどとともに、東大安田講堂防衛隊長のヘルメットが飾られていました。二期会の川村さんの独唱、バイオリン演奏。最後に参列者全員で「夏の想い出」を合唱してお別れを告げました。訃報に接して以来、「残念だ」との思いが募るばかりです。でも、「残念」との思いを一番強くしておられるのが今井先生だと思うと、「口にしてはいけないと」と自戒しています。 

 今井先生の「遺言」にお応えできるように、毎年夏が来ると、先生に「いい報告」ができるように、微力ながら頑張ってまいります。今井先生、ご指導ありがとうございました。 合掌。

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9月1日(日)

 暦では、すでに9月ですが、今年はいつまでも暑いですね。党首選挙を控えた民主党内では、各候補者とも告示を前に支持拡大に一層熱がこもり、こちらも熱い毎日です。

■独立行政法人に関する予備的調査

 行政改革の一環として、昨年4月、国立の文化施設や教育施設、調査研究機関などが「独立行政法人」に移行しました。いわば国立施設を「民営化」することで、効率的な運営を図るのが狙いとされています。
 しかし、職員は移行後も国家公務員の身分が保証されたこと、仕事の改廃や新設などが、ほとんど行われなかったことなどから、「名前が変わっただけ」と批判されています。

 そこで、発足から1年を経過した6月13日、独立行政法人の組織形態を検証するため、衆議院の「予備的調査」の制度を活用しました。予備的調査は、国会の調査権を強化する目的で、衆議院に設けられた制度です。薬害エイズの原因を究明するため、私が利用したのが第1号となっています。残念ながら、参議院にはありません。そこで、衆議院の同僚議員に依頼して行いました。

■退職金支給額に大きな差

 調査結果は通常国会の最終版で報告されました。詳しい分析はこれからですが、「変だなぁ」と思った点がいくつかあります。

 独行法人の運営は、理事が責任をもつため、各独行法人ともに新たに理事・監事を選任しています。そのため、「お偉方」が増えたのですが、その分、職員数を減らしているのです。職員が減って、官僚の「天下りポスト」が増えたという図式です。

 そして、それらの役員の退職金ですが、規定によれば、報酬月額に100分の36(あるいは28など)を掛け、在職した月数分だけ支給するとなっています。そのため、すでに独行法人に移行する時点で退職金(平均5千2百万円余り)を受領した上に、2年間、新設の独行法人で理事長を務めて退職すると、最高で1千万円余りを受領します。一方、同じく2年間理事長を勤めても、2百万円前後の退職金となる独行法人(報酬月額への掛け率が12.5と低いため)もあります。

 いずれにしても、原資は税金です。各独行法人において仕事の内容に差があるのでしょうが、素直に納得できないのは私だけではないでしょう。
 今後、調査結果にさらに分析を加えて、独行法人の組織上の問題点を明らかにしていきたいと思います。

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