11月
 
今月のベランダから
阿波農村舞台
 


この夏の烈暑で我が家はベランダ栽培を断念。つれあいが、9月末に文化グループ「熟塾」のツアーに参加し、徳島の自然と人形浄瑠璃を楽しんできましたので報告します。

「農村舞台」とは

 『江戸時代から庶民の娯楽の花形だった歌舞伎や人形芝居は、戦前まで全国いたるところで盛んに行なわれていた。それを演じる建物は「農村舞台」と呼ばれ、娯楽の殿堂として人々に親しまれ愛されてきた。淡路で生まれた人形芝居は、そのお膝元である阿波の徳島で最も栄え、農村舞台の数も全国一を誇っていた。』(阿波のまちなみ研究会の写真集「阿波の農村舞台」より)

 全国で保存されている約1920棟の農村舞台のうち240棟が徳島にあり、その一つの名西郡神山町神領字本小野にある「さくら野舞台」を見学しました。

参道を登っていくと皮を剥いだだけの丸太で造った「小野天王神社」の鳥居が見えてきます。

更に200メートルほど山道を登っていくと鎮守の森に囲まれた天王神社があり、忙しいすだちの収穫時期にもかかわらず、保存会の皆さんが私たちを迎えてくれました。本殿の前面が農村舞台となっており、人形浄瑠璃の舞台背景となる襖絵を見せてもらいました。

最初に見せていただいたのが「毘沙門亀甲」の襖絵

保存会の皆さんが次から次へと「千畳敷」「松に鶴、朝日」「桜」などの襖絵を披露してくださいました。天井にはからくりの仕掛けが見えています。

「傾城阿波の鳴門(けいせいあわのなると)」

両親を捜し、西国を順礼するお鶴。大阪の隠れ家でやっと母(お弓)と再会するものの、訳あって親子の名乗りを上げられない・・・

神山温泉の「ふれあい茶屋」にて神山町の寄井座による人形浄瑠璃の公開練習を観ました。寄井座の人形遣いには女性が多く、十郎兵衛の妻「お弓」の左遣い、足遣い、そして頭と右手を遣う主遣いの3人とも女性でした。

ふれあい茶屋

ふれあい茶屋の中
 

「2体同心」・・お弓と主遣いさん

着物を縫うお弓の指の動きが見事

出番を待つお鶴と十郎兵衛
代天狗久作「お鶴
傾城阿波の鳴門「巡礼歌の段」

「 アーイ、国は阿波の徳島でございます。」
「ととさんの名は阿波の十郎兵衛。」
「かかさんの名はお弓と申します。」

お鶴と十郎兵衛の頭は初代天狗久(てんぐひさ)の作で県の重要文化財です。お鶴の顔はなんとも味わい深いものでした。
公開練習が終わった後に、寄井座の皆さんが、私たちに、惜しげもなく人形に触れさせてくれ、遣い方まで教えてくれました。お弓さんも結構重く、5分も支えられるかな。

文楽劇場では味わえない、この親近感が人形浄瑠璃の醍醐味だと思いました。

「すだち採り放題」
〜 蚊と棘には要注意 〜

神山温泉「四季の里」に泊まった次の朝は、裏山で初めての「すだち採り」


暑い日が多かった今年は大玉

『林檎や梨は一個なのにすだちは「押しくら饅頭」状態とつれあい


秋山夏虫(雅号=路次健=ろじけん)・
熟塾生)さんのスケッチ

参加した女性陣がすだち採り放題に夢中になっている一方、秋山画伯は周りをスケッチ

さっそく我が家は秋刀魚の夕餉。すだちでビタミンCをたっぷりいただき元気はつらつ!

レインリリー(雨百合)
徳島・脇町のうだつの町並みを歩いていたときに道端に咲いていた「たますだれ」。淡いピンクが目を魅きました。「レインリリー(雨百合)」ともいうそうです。

トップページへ カバーページへ 前の号へ 次の号へ