2006年11月2日 11月2日 参議院厚生労働委員会
 

   山本孝史君 ありがとうございました。どうぞ御退席ください。

  もう一つの問題は、石綿健康被害の救済法に関してです。今日は北川政務官にわざわざお越しをいただきました。

  法律はできたんですけれども、中皮腫の治療薬でありますアリムタの承認がまだできていないんです。使いますと混合診療になりますので全額自己負担になってしまうわけですね。せっかく石綿被害者を救済するという法律を制定したにもかかわらず、正に仏作って魂入れずの状態になっている。

  で、一つの御提案なんですけれども、その救済対象者として認定されて、このアリムタが今承認申請中なんですけれども、これが承認されて薬価に収載されるまでの間、この間是非そのアリムタの購入費を国が別途負担をして、これ承認されてその後になれば治療の中で公費負担ですから全部患者負担ではなくなるわけですね、三割の自己負担の部分だけになるわけですから。それを是非軽減するようなことができないんだろうかと。

  これは、法律上は公費優先になっていますからできないということは承知していますので、政治的判断をするしかない。

  で、法律の所管が環境大臣になっていますので、今日はそういう意味で北川政務官に来ていただきました。環境大臣の御意向も踏まえて御答弁をいただけるものと期待をしておりますけれども、是非よろしくお願いをしたいと思います。

大臣政務官(北川知克君) ただいま山本委員から御指摘がありましたこの石綿健康被害救済制度でありますけれども、御承知のように法律が制定をされました。この石綿による健康に被害を受けられた方々に対応をするということで今政府が一体となって取り組む方向でありますけれども、この問題につきましては、石綿による健康被害を受けた方々が安んじて医療を受けていただくことを基本としながら、他の公費負担医療制度の取扱いを参考に制度設計を行ったところでありました。

  こういう点も踏まえながら、このアリムタにつきましては、具体的には本制度からの給付を受けようとする者が中皮腫や石綿による肺がんにかかっていると認定された場合には、いわゆる保険診療を前提としてその自己負担分について本制度から給付を行うこととしております。認定を受けた者の実質的な負担をなくしているところでありまして、委員御指摘のように、そのはざまの中で何とかしろという話であろうかもしれませんけれども、患者の皆様方が日々の暮らしの中で中皮腫等々で大変御苦労されているのも承知をいたしております。

  しかし、その原理原則の、この薬事法上の承認を受けていないいわゆる未承認薬を例えば個人で輸入して治療に用いた場合、保険診療とならないという規定がございます。本制度による給付を受けられないことにもなっておりまして、この御指摘のアリムタの購入費を国が別途負担することは、このような制度設計並びに薬事法の基本的な立場から困難であると考えております。

  しかしながら、安倍内閣としては、やはり今効率のいい小さな政府を目指すと言っておりますけれども、国民の皆様方の声に耳を傾けながら、その声を十分に聞く温かい政府でなければならないと思っております。

  御指摘のアリムタにつきましても、患者様の皆様方の負担が軽減されるよう、現行制度の中でできる限り速やかに承認をされ保険適用となるように、厚生労働省とも十分協議をしながら、政府一体となって患者の皆様の気持ちを酌み取りながら、石綿健康被害の問題に対応していきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

山本孝史君 未承認薬問題検討会議というのが去年の一月にできて、そこでもう俎上に既にのったんですね。それからもう二年近くなるわけです。

  その間に、承認申請いろいろあることはあるわけですけれども、私が申し上げているのは、薬事法全部をひっくり返して全部の薬をこうせいと言っているわけじゃない。その間に石綿健康被害救済法という法律を作って、御本人たちが、今あなたがおっしゃったように安んじて治療が受けられるような体制にしようじゃないかというのが法律の趣旨であるならば、ここは今は未承認だけれども、もう既に治験終わって承認審査段階になっている。これが長く掛かっているんですね。製薬会社に聞いたらまだまだ掛かるだろうと言う。その間に法律があるんだから、特別法律があるんだから、この薬については何か考えることはできないんですかと。この薬と、そのほかのいろんな抗がん剤を併用して使ってしまうと、それが全部駄目になってしまうわけですね。

  だから、そういう状態があるんだから、そういう政治的判断で安倍内閣がちゃんと耳を傾ける優しい人たち、優しいというか、優しい政府になるんだ、美しい国になるんだとおっしゃるならば、それは正に政治的判断なんですよ。だから、そういうことが、大臣に御相談なさって、厚生労働大臣に早くやってくれというのではなくて、何とかならぬかというのが私の質問なんで、もし御答弁があるようでしたらもう一遍やってください。

大臣政務官(北川知克君) 今御指摘のように、この審議会の中でも検討をされております。一刻も早い承認が必要であると思っておりまして、この点については、厚生労働省にも働き掛け、また担当大臣である若林大臣にも十分意向も伝えまして、今後の検討を考えていきたいと思っております。

  どうぞよろしくお願いいたします。

山本孝史君 意向を伝えますじゃないんで、意向を聞いてからこの場に来てくれと僕は言ったんだ。これを何ぼ柳澤さんにやったって駄目なんですよ、柳澤さんが薬事法ひっくり返すわけにいかないんだから。という意味で言っているのであって、政治家として判断しろということを言っておるだけの話ね。

  まあ答弁終わったら帰っていいですかと言うから、それはいい答弁したら帰っていいよと言ったけれど、いい答弁とも悪いとも思わないけどさ。あなたおっていただいても忙しいからしゃあないと思うから、もう一遍今から環境大臣にこの話を伝えて、安倍内閣としてどうするのかということを、どこでもいいから、もう一遍閣議の後の記者会見でもいいし、あるいは環境大臣の記者会見でもいいし、どこかでもう一遍その自分たちはこう思うという姿勢を言ってください。
  そのことだけをお願いして、退席していただいて結構です。どうぞ。

大臣政務官(北川知克君) 今お話をさしていただきましたように、若林大臣とも話をさせていただいて、また安倍内閣として一体となって取り組むという方向であります。そして、何よりもやはり原理原則という点もあろうかと思いますので、この点も踏まえながら検討をしていきたいと思っております。

  よろしくお願いいたします。