被災地・岩手へ 「慰霊と勇気」のケーナ     (2012年4月22日)
  山本ゆき 記
「兄のランドセル」秋田公演の翌4月22日、田中健さん、田中光敏監督、「蜘蛛の糸」の佐藤久男理事長らスタッフは岩手の被災地へと車で向かいました。がれきの撤去は進んでいたものの、復興からは程遠い現実を見ました。
 田中健さん 釜石埠頭にて慰霊のケーナ
 

釜石市の仮設住宅へ 「ケーナと語り」

約30人の住民の皆さんが、私たちを待っていてくださいました。「けんさ〜ん」と歓声が。 「ふるさと」「赤とんぼ」に涙。みんなで合唱をした。
秋田での朗読劇「兄のランドセル」のお話をすると、「ここでもやって!」とリクエスト。孝史役の健さんのお相手役に、さっそく志願者が。

いつか、被災された皆さんにも、孝史の「生きる力」を伝えられたらいいな」と思った。
語り「孫の雷太鼓」(佐藤久男著「傾聴と自殺予防〜傾聴に徹した10年間のあゆみ」より) 

いのちの電話相談を行っている佐藤さんは、印象に残っている相談者の話を書き留めている。その中から私が「孫の雷太鼓」を朗読。
「孫の雷太鼓」
ある夏の日、老婆から「話を聴いてもらえますか?」と佐藤さんに電話。老婆は息子が自殺したこと、そして、自分も息子のところに行こうとした話をし始める。裏の小屋の庇の下にあった、今は使われていない味噌樽の上に這いあがって、垂木から縄を垂らして首に捲こうとした。そのとき、遠くから孫娘の笑い声と雷太鼓の音が聞こえてきた・・・・。
 
大槌町の焼けた地区へ
海から流れてきた重油に引火し、大槌の町は3日間、火災が続いたという。
 
釜石、大槌町の皆様、大変お世話になりました。「お待ちしていました」の温かいお言葉、嬉しかったです。健さんの「ふるさと」に涙を流しておられましたね。私のつたない語りでも、目頭を押さえておられましね。皆さん、元気でいてください。そして手作りの蒸しパンをたくさん差し入れしてくださった奥さん。その美味しかったこと!皆であっという間に平らげてしまいました。

被災地で、「兄ランドセル」公演を、ぜひ、実現させたいと思います。皆さん、また、会いましょうね! ありがとうございました!