2014年11月3日 第10 回がん患者大集会 「がんを乗り越えて生きる」

 
主催:がん患者団体支援機構
会場:メイン会場 中国新聞ホール(広島市)
    サブ会場 東京医科歯科大学3号館医学科講義室2 

基調講演:「悪性リンパ腫を乗り越えて 〜チャイルド・ケモ・ハウス運動が結実するまで〜」 楠木(くすき)重範医師(チャイルド・ケモ・クリニック院長)


講演:@「広島県でのがん患者就労支援の取り組み」 
     金光義雄・広島県健康福祉局がん対策課課長

   A「ピアサポート事業の報告」 
      齊藤とし子・NPO法人がん患者団体支援機構監事

   B「舌癌の後遺症とがん患者会へのわが思い」
     三木祥男・口腔・咽頭がん患者会会長 

シンポジウム「がんを乗り越えて生きる」

神戸のポートアイランドにオープンした日本初の小児がん専門治療施設「チャイルド・ケモ・ハウス」の創始者の楠先生から、中学2年の時に発症した小児がんの話を伺いました。

約3年の闘病生活で治癒し、三重大学医学部に進学。子どもが大好きで、ご自分の体験を活かし、NPO法人チャイルド・ケモ・ハウスを設立。現在は小児科医として「チャイルド・ケモ・クリニック」の院長をされています。

24,5年前はがん告知がなされておらず、大学に入ってから自分で病名を知ったといいます。ちょうど反抗期だったので両親につらくあたったことも。現在2児の親となり、親の気持ちがよくわかり、自分よりは両親がつらかっただろうと回顧されました。

クリニックには、ドクターは楠先生一人なのに、診察室は6つ。先生が、6つの診察室を渡り歩くのだそうです。身体がしんどい時は寝て待っていればいいのです。チャイルド・ケモ・ハウスは、患者の思いを実現させた夢の施設です。ぜひ、見学に行ってください。

広島県のがん患者のための就労支援の取り組みについて金光義雄課長は、企業向けの啓発資料「経営者の皆様だからできること」を作成し、企業経営者のメッセージを掲載するなどして、各企業が自分のこととして捉えてくれるように工夫したというお話しをされました。今年から、「Team がん対策ひろしま」登録企業制度を創設し、社員への就労支援を行っている企業を紹介。現在の登録企業は14社。がん患者の立場に立った施策を打ち出している広島は、他県のモデルになると思いました。

舌の3分の2を切除し、腿の筋肉を舌に移植したという三木祥男さんは、闘病の記録を克明につけておられ、パワーポイントで一部を紹介。術後8日間は、全身にチューブ7本、発泡スチロールの枕で頭部は固定され、幻覚と頭痛と高熱の地獄の日々だったといいます。必死に言葉のリハビリに励み、今ではほとんど聞き取れるぐらいにお話しされています。

患者は必死に情報を探している、自分の体験を役立てようと8年ほど前に患者会を創設。他府県からの参加者も多い。患者の数からして患者会はまだまだ少なく、増やしていく努力をしなければならない、と強調。

齊藤とし子さんは、支援機構のピアサポーター養成について説明。現在、都立駒込病院と武蔵野赤十字病院でサポーターが患者さんの相談にのっておられるとのことです。

シンポジウムのコーディネートは山本が務めました。就労支援と患者会の必要性に話が集中しました。

厚労省の正林督章・がん対策健康増進課課長と道永麻里・日本医師会常任理事にアピールが手渡されました。

<厚生労働省へ>
多くの皆様の努力により今や多くのがん患者が長期生存出来るようになってきました。がん患者や家族が「がんを乗り越えて生きる」ために、自立した社会参加ができるよう、国民の理解と支援が必要となります。がん体験をしながらも患者が培ってきた経験やノウハウを活かし、社会の一員として安心して活躍出来る環境が一日も早く実現するよう願い、以下の要望をアピール致します。

1.各地区における小児がん拠点病院の更なる充実 (患者・家族の支援施設をふくむ)をお願いします。

@日本の小児がん医療のグランドデザインを明確にしてください。
A小児がん拠点病院の役割・定義を明確にしてください。
Bこどもの闘病中、家族の付き添う権利を尊重してください。

2.がん患者、家族の生活支援及び就労支援をお願いします。
@がん患者の就労継続及び雇用を目的とした企業研修、社員研修の実施をお願いします。

3. がん患者活動への更なる理解と、がん拠点病院の相談支援センターと患者会等の連携による、ピアサポート活動の支援をお願いします。

平成26年11月3日                                      
第10回がん患者大集会実行委員長
特定非営利活動法人がん患者団体支援機構
理事長 浜中和子

<日本医師会様へ>

 多くの皆様の努力により今や多くのがん患者が長期生存出来るようになってきました。がん患者や家族が「がんを乗り越えて生きる」ために、自立した社会参加ができるよう、国民の理解と支援が必要となります。がん体験をしながらも患者が培ってきた経験やノウハウを活かし、社会の一員として安心して活躍出来る環境が一日も早く実現するよう願い、以下の要望をアピール致します。

 1.医師会員様への小児がん患者への理解とご協力をお願いします。

@小児がんの早期発見、治療の充実を希望します。
A小児がん患者の社会復帰に協力と支援をお願いします。

 2.がん患者が地域で安心して暮らせるよう理解と協力及び支援をお願いします。
@切れ目の無いがん医療の充実ため、地域での病診連携の強化・推進をお願いいたします。
A地域のがん患者活動に理解と支援をお願いいたします。
Bがん患者への就労への支援をお願いします。

平成26年11月3日                                      
第10回がん患者大集会実行委員長
特定非営利活動法人がん患者団体支援機構
理事長 浜中和子