あしなが育英会第11回偲び話しあう会
神戸・あしながレインボーハウス
11年前の阪神・淡路大震災で家族を亡くした震災遺児家庭の追悼式「第11回今は亡き愛する人を偲び話しあう会」が、神戸レインボーハウスで行なわれました。
黙祷が捧げられた後、お父さん(当時37歳)をなくした魚田君(12歳)が「天国のお父さん、お元気ですか?」とお父さんに語りかけました。「お母さんは、毎日、パン屋さんで働いていてとてもしんどそう。お兄ちゃんと代わりばんこでお母さんの肩をたたいたり、洗濯物をたたんだりお風呂に水を入れたりとできるだけお手伝いをしている。お父さんお元気で」と結びました。
本間さん(25歳)は、震災の時5年生。水耕栽培やハーブティーやポプリを作る会社を経営していたお父さん(当時41歳)の思い出を語り、「震災の前にもっとお父さんと話をしておけばよかった。ごめんなさい。」と語りかけました。
同じく、震災でお姉さんのウー・ミン(伍鳴・当時27歳)さんを亡くした、ウー・ファン(伍芳)さんが、古筝の追悼演奏。自作の「姉への手紙」「彩虹橋(さいこうばし)」と「春よ来い」の三曲を演奏しました。
「『姉への手紙』は、あの時けんかをしなければよかったとか、いろいろな想いをこめて作り、『彩虹橋』は、神戸の町を見下ろしていたとき、虹のような橋が見えて、あの橋を渡れば会いたい人に会えると思って作りました。『春よ来い』は震災直後に毎日のように流れていてお姉さんも好きだった歌でした」と遺児や家族に語りかけました。(山本ゆき)