桂文枝師匠「わが落語人生を語る」を拝聴

「練」にて

大阪のいいところを再発見し、大阪からの夢の発信を目指す文化サークル「熟塾」(原田彰子代表)で、桂文枝師匠の「わが人生を語る」を拝聴。会場は、戦災を逃れた古い町屋街の一角、明石から移築された有栖川別邸を改築した「練」(中央区谷町6丁目)の二階。

上方落語の四天王と称される桂文枝師匠は、桂三枝、文珍、きん枝など個性豊かな多くの弟子たちを育てられましたが、彼らの誕生秘話に会場は大爆笑。

師匠は、必ず、弟子入り希望の若者に親に会わせるよう要求。三枝は、落語家希望を親に言えず、師匠と母親を喫茶店で会わせ、師匠を「住宅販売会社の社長」と紹介したそうです。

また、女性が古典落語を演じるのはむずかしいと女性落語家育成に消極的だった師匠は、桂あやめが入門したいと言って来たとき、「車の免許がなければだめ」と婉曲的に入門お断り。

しかし、2週間後、車の免許を取得して再びあやめが師匠の前に。彼女の根性に動かされ、弟子入りを許可した話には、「二言はない」師匠と女性落語家を育てるという新しい挑戦をされた師匠に会場は大喝采。
 
交通局でサラリーマンをしておられた師匠が、落語が好きで、会社をさぼって落語を聴きに行く日々が続き、ある日、きっぱりと会社を辞職。それ以後は落語一筋。一度も落語をやめたいと思ったことはないとおっしゃる師匠は、弟子たちを優しく見守りながら、ご自身は、「やる気、根気、とる気」の三つの気を大事にしているといいます。70代半ばになられたそうですが、まだまだ若い。私も、師匠からたくさんのエネルギーをいただきました。

楽しく講演中の文枝師匠
楽しく講演中の文枝師匠
講演後師匠を囲んで
講演後師匠を囲んで