戦後60年 今国会でシベリヤ抑留問題の立法解決を!4.22決起集会(全抑協主催)

声明文

私たちシベリア・モンゴルに抑留された老兵たちの平均年齢は83歳を越え、約60万人ともいわれた抑留者で生存する者はすでに10万人を切ったのではないかと推測されます。日本人男性の平均寿命をとうに越えているのですから、あと5年もすれば、大半がこの世を去ることになります。この1年間だけでも多くの仲間が名誉回復をみることなく、無念のうちにこの世を去ってしまいました。こうして全国から元抑留者が上京して、皆様に訴えるために永田町に集うことも物理的に難しくなってきました。「戦後60年」の今年限りで、こうした運動にも終止符を打ちたいと心より願います。

明治の末から大正の時代に等しく日本人として生まれながら、南方に送られ、連合国の捕虜となった方々とは天と地ほどの大きな差がついた待遇を受けました。極寒の地で奴隷労働を強制され、多くの仲間を失いました。遺骨もまだ大半が凍土に眠ったままで、回収率は3割に満たない哀れな惨状です。ようやく帰国した「祖国」は、まことに冷たく私たちを遇し、「シベリア帰り」と白い目で見られ、就職なども差別され、苦労の連続でした。現地で強いられた労働の未払い賃金すらも国は「関知しない。悪いのはソ連だろう。勝手に取れば」と知らん顔でした。私たちが苦労してロシア公文書館に発行させた労働証明書すらも、つい最近まで「公式文書」でないと決め付けるなどの妨害を繰り返してきました。今も国に正義の回復を求める老兵たちを、この国はよほど嫌っているようです。私たちが何か悪いことをしたのでしょうか?私たちは被害者なのに、国に要求することがけしからんと若い役人たちは考えているようです。北朝鮮拉致被害者・家族に対しても長い間同じ態度を取り続けてきました。しかし、来年も再来年もというふうにもう待ち続けるわけにはいかないのです。

私たちは、それでもこの冷たい無礼な国と和解して、旅立ちたいのです。どうぞ私たちの話を聞いて、お力を貸してください。

応援に駆けつけた山本
応援に駆けつけた山本
寺内良雄・「シベリア立法推進会議」共同代表
寺内良雄・「シベリア立法推進会議」共同代表