ホームレス歌人ツネコさん逝く
大阪・梅田の路上で自作の歌を売り、「ホームレス歌人」として知られたツネコさんが5日、76歳で亡くなった。 7日、西成区の「ふるさとの家」で告別式が行われ、多くの仲間が最後のお別れをした。
ツネコさんの突然の死を新聞で知って駆けつけたのか20歳前後の女性が呆然と立ちすくみ、目から大粒の涙を流していた。ツネコさんのひつぎに別れの献花をした若い男性も泣きじゃくり、しばらくツネコさんのそばから離れようとしなかった。
牧師さんは、「亡くなった人は、残された者をずっと支え続ける」と。ツネコさんは、路上で知り合い、彼女を慕う若者や仲間の心の中に生きて、これからも支え続けるのだろうと思った。
献花の間、ツネコさんが好きだった元ちとせの「花」の曲が流れていた。「川は流れてどこどこいくの 人も流れてどこどこいくの そんな流れがつくころには 花として 花として 咲かせてあげたい・・・」
最後に牧師さんは、「貧しく小さくされてしまった人たちを笑顔で心から支えてくれたツネコさんに感謝したい」と。
手作りの祭壇に、笑顔のツネコさんの写真が飾られて、人の心と花でいっぱいの告別式だった。(山本ゆき 記)
葬儀が行われた「ふるさとの家」(大阪市西成区)には多くの仲間が駆けつけツネコさんに別れを告げた。
こちらで、3月に開催された「ツネコさん写真展」を紹介しています。