vol.24 2005年9月〜10月

9月13日(火)号

 皆様には、このたびの総選挙におきまして、民主党ならびに民主党の各候補者を力強くご支援いただき、誠にありがとうございました。有権者が示された結果は、たいへん厳しいものでした。厳粛に受け止めますとともに、ご支援者の皆様のご期待に応えられなかったことを心からお詫び申しあげます。

 我々民主党は選挙結果を厳しく総括するとともに、このたびの敗北をしっかりと受け止め、臥薪嘗胆、次期総選挙に向けて反転攻勢の体制強化に努めてまいります。ご支援者の皆様には、今後とも民主党に叱咤激励たまわりますようお願い申し上げます。

 以下、山本孝史の総選挙総括の覚え書きです。

ワンフレーズに弱い民主主義

 「郵政民営化、是か非か」しか口にしない小泉総理。しかも、小泉郵政法案の是非を問わずに、郵政民営化や郵政改革の是非を問う。この巧妙な議論のすり替えに、言葉を重ねての反論は無力だった。
「もっと大事なことがある」という主張はもっともだが、相手から仕掛けられた論争を避けているとの印象は拭えない。以前から「預け入れ限度額の引き下げ」を民主党は主張していたが、選挙途中で、民営化容認発言が出たり、8万人の人員削減案が示されたりと、ブレが出たのも悪材料。荒唐無稽な小泉ショー劇場の登場に、伝統芸能の岡田座への客足は遠のいた。残念!

ペンより絵筆の新聞、テレビ

 4年前の参院選では、小泉旋風を止める術を持たなかったが、今回は4年4ヶ月の小泉改革の棚卸しをする選挙。争点はいっぱいあるのに、マスコミは刺客報道に時間を割いて、争点隠しに手を貸した。NHKニュースのトップが「トルシエジャパン、練習場を移動」だったので、抗議の電話をしたことがある。担当者は「視聴者が一番知りたがっていることをトップに据えている」と言う。国民が知りたがっていることよりも、国民に知らせなければならないことを扱うのが、マスコミの役割ではないのか。戦争遂行に加担した苦い教訓は、どこで忘れてしまったのだろう。それとも、我々にマスコミを利用する悪智恵も必要ということか。

空前の破壊力だった小泉台風

 選挙の手ごたえは、投票直前の木曜日あたりから感じることが多い。新聞での情勢分析、選挙公報の配布や政見放送などで、選挙への関心が高まるからだと思う。4年前は小泉旋風に巻き込まれ、昨年の参院選は追い風が吹いて、今回は超大型の小泉台風に、蚊帳の外に吹き飛ばされた感じがする。風が強すぎて、近寄れなかった間に、台風の目にいた自民党候補者は、何もせずに国会に上陸。大相撲風に言えば、民主党候補者は、なす術もなく、一気の押しで土俵から押し出されてしまった。奇襲作戦の成功率は低い。懐の深い政党にならないと、民主党に勝ち目はない。

風前の灯火、参議院の運命は

 二者択一を迫り、悪者を仕立て上げる小泉流。意見を言えば、反対者の烙印を捺される恐怖政治。「総選挙で民意が示された」と参院自民党の反対議員が、続々と賛成派に転向。自ら二院制を否定する暴挙だ。政治家として恥じることはないのか。衆院議席の3分の2を超えた自公政権にとって、参院は、あってもなくても良い存在になった。参議院の選挙制度も衆議院で改正を発議するのか。憲法改正も、2年後の参院選で自公が伸びれば、現実性が高まる。最後の大勝負は、次期参院選で3分の2をめざす勢力を止められるかどうかだ。自公の足し算に、民主、社民、共産は引き算。これでは勝ち目は薄い。戦線統一が不可欠だが、まず、民主党は分解しないようにまとまることだ。

何でも変えれば良いのか

 「官から民へ」「改革を止めるな」の小泉節。誰も反対できない言い方で、宮沢元総理は「言い得」と表現。小泉総理の強みと弱みは、ともに改革の出口を語らないことに起因する。どんな日本社会を目指すのかを示さない。そんな選挙戦の最中に起きた世界一豊かな米国でのニューオーリンズの悲劇は、日本社会の将来を暗示する。勝ち組と負け組みの二極分化。ブッシュ大統領は、「逃げろ」の一言を発しただけで、住んでいた人間が悪いと言い出しそうだ。「NYだったら、こうはならない。差別だ!」と怒る住民。自己責任を強調し、小さな政府を目指す小泉政権が、安心を保障することはない。

民主主義の深化をめざそう!

 1年9ヶ月の短い夏が過ぎて、最長4年間の冬が民主党に訪れようとしている。2年前の衆院選、昨年の参院選と党勢を伸ばしたバブル民主党に、慢心はなかったか。「政権交代」を叫ぶが、政権交代の意義を取り違えた姿勢に違和感を持ったのは、私だけだったろうか。良質な議員を失った痛手。特に女性議員や弁護士仲間を失ったのは辛い。アメリカ型より欧州型の社会を目指しての理念の整理、マニフェスト委員会を設置しての政策のバージョンアップ、女性候補者の発掘、新人候補者の支援など課題は多い。小選挙区制や二大政党制には、真の民主主義の土壌がいる。民主主義の成熟と深化をめざして、臥薪嘗胆。精進あるのみ。頑張ります。

9月19日(月)号

前原誠司代議士を新代表に選出

 9月17日、民主党の新代表に前原誠司さんが選出されました。菅さん94票、前原さん96票という僅差。両者の演説を聞いてから投票した民主党内の「無党派層」にすれば、「違う相手に投票していれば、決選投票になっていた」わけで、驚きだったと思います。菅代表では保守層に受けない、前原代表では自衛隊の扱いに不安がある。そんな気持ちが、投票行動に反映していると思います。

 15日の両院議員総会で私は、投票直前の各候補10分間の演説では短かすぎる。フロアーからとか、あるいは進行役の人が、両者に同じ質問を振って答えてもらう様な形式も検討すべきだと提案し、17日には、1時間の枠が追加されました。

 しかし、立会演説会が延長されたような感じで、両候補がぶつかり合ったり、懸念されているような事柄について、候補者が意見表明する機会は設けられませんでした。あまりに白熱することを恐れたのでしょうが、この場面こそ、マスコミを通じて国民に民主党新代表の姿勢を示す絶好の機会だと思ったのですが、まだまだマスコミの扱いが下手です。

 前原さんの演説は、「3つのことを話します」というように判りやすく、短めなものでした。菅さんは、言葉を多用されましたが、訴求力では負けていたと感じました。

 政治家としてスピーチの能力が求められるようになりました。言葉の巧みさにごまかされない能力が聞く側にも必要ですが、今度の総選挙の反省を、前原さんはいち早く取り入れたのでしょうか。それとも、前原さんには小泉さんと共通する能力があるのかも知れません。

 両院議員総会や同懇談会では、「選挙の総括」を求める声がしきりと聞かれました。選挙を戦った者は、自ら総括しています。もちろん気づかなかった点を、仲間の指摘で気づかされることもありますが、敗因の分析は難しくはありません。にもかかわらず、総括を求める人は、執行部の責任を追及したいのか、他に目的があるのか良く判りません。

 いづれにしても、すぐに解決策のあることと、容易に解決策の見いだせない課題もありますので、そうした問題点や指摘された点をしっかりメモにして、今後、党内で解決策を見いだす努力を続けることが重要だと感じます。これほどの大敗ですから、敗因の分析はしっかり行わなくてはなりません。

 幹事長に鳩山由紀夫さんなど、主要な執行部人事が決まり、前原新体制は始動しました。これからの最長4年間、前原代表をしっかり支えて、民主党の力量を蓄える地道な作業が始まります。

今週の「なんでやねん?!」

* 先日の出来事。電話でのやりとりです。「〇〇銀行の、町村会館(まちむら・かいかん)支店ですね」と電話嬢。「いえ、町村会館(ちょうそん・かいかん)です」。お嬢さんは、北海道出身だったのか? それとも、選挙への関心の高さの現われなのかなぁ。

* 選挙戦で外交問題に一切触れなかった小泉さん。国連総会での5分間の演説をするため、強行軍でNYへ。米国に支持されず、中国はじめアジア諸国からは反対の大合唱。ODAのお金での買収を図ったアフリカ諸国からも支持されず。この間の、日本外交の最大目標とされた安保理入りへの道筋をまったく作れなかった大失敗。小泉外交こそ、総括が必要ではないか。

10月1日(土)号

参議院財政金融委員長に就任

 9月26日の参議院本会議で、参議院財政金融委員長に選任されました。これも偏に皆様のご支援の賜と深く感謝いたします。

 財政金融委員会は、財務省と金融庁が所管する税制や金融行政、証券・保険関連事案などの重要議案を審議する、委員25名からなる委員会です。大阪選挙区の同僚、尾立源幸議員も所属しています。

 私は平成5年の衆院初当選以来、厚生労働委員会に所属し、国民の最大関心事である、安定し充実した社会保障・社会福祉制度をめざして活動してきました。今後1年間は、これまでの厚労委での経験をもとに、さらに財政金融委員長の立場からも、国家財政再建に向けての税制や金融行政の改革に全力で取り組み、税制と社会保障制度の一体的な改革をめざします。

衆院本会議で前原代表、初質問

 9月28日、衆議院本会議で前原代表は、小泉総理の所信表明演説に対する代表質問を行いました。私も本会議場3階の参議院議員席から傍聴。議場は半分を超えて、ぐっと自民党が押し出していて、公明党との間で、我が民主党は細いサンドイッチ状態です。議席にいれば、両方か押しつぶされるような感じでしょう。

 29日の参院本会議での代表質問で民主党の直嶋議員は、「衆院で3分の2以上の議席を占めた巨大与党の責任」を問いましたが、小泉総理は「多くの国民が信任してくださった結果」と応えるのみでした。直嶋議員は、謙虚な姿勢を期待したのでしょうか、そんな姿勢は微塵もありません。

 今後は、経済財政諮問会議での決定事項が、小泉内閣の上意として示され、自民党内で反対の声をあげる人もないままに、小泉チルドレンの賛成多数で、法案となっていきます。

 道路族の親分、古賀誠代議士が「道路特定財源の見直しに反対しない」と、早々と旗を巻いて退散しました。医療制度改革では、日本医師会が「抵抗勢力」のレッテルを貼られるでしょう。

 小泉総理は、細かな論点は気にせず、国民の受け止め方だけを気にしながら、うまいキャッチフレーズの考案に熱をあげるのでしょう。天下のご意見番の後藤田正晴さんも亡くなり、懐の深い政治家は「旧い政治家」として国会から追われ、だれが小泉総理に待ったをかけるのでしょうか。それこそ、民主党の役割です。

今週の「コツコツと」

* 通常国会での参議院厚労委における自殺予防総合対策の推進を求める決議を受けて、9月26日、官邸で自殺予防対策関係局長会議が開催された。会議には、厚労、文科、総務、経産、警察、農林の各省代表者が出席。年末の来年度予算編成をにらみながら、対策を整理することになった。決議が効力を発揮している。

* 在韓被爆者の訴えが福岡高裁でも認められ、政府は、外国からの被爆者関連手当の申請を認める政省令の改正を行なう方針を表明。しかし、被爆者と認められるには依然として来日が条件とされる。この点を改めるため、被爆者援護法の改正案を、参議院に再提出することを決定。

10月10日(月)号

 10月5日、被爆者援護法の改正法案を参議院に提出しました。

 日本国外の、いわゆる在外被爆者にも援護法の適用があることを明確にする内容で、先の通常国会に提出した法案と内容は同じです。衆議院の解散に伴って廃案となったため、再提出しました。民主党、共産党、社民党との三党共同提案です。

 本件については、先ごろの福岡高裁での国側敗訴を受けて、国は上告を断念しましたが、依然として、被爆者手帳の取得には来日が要件とされています。高齢で病弱な被爆者に来日を求めるのは無理です。国側の柔軟な対応を求めます。

 10月8日、障害者の自立と完全参加を目指す大阪連絡会議(障大連)の古田朋哉事務局長と、自立生活センター・ナビの川嶋雅恵代表が、大阪事務所を訪問され、国会で審議中の障害者自立支援法について、意見交換をしました。

 前日の7日には、新大阪のホテルで地方公聴会が開催され、障害当事者らが意見陳述を行い、国会議員との意見交換も短時間ながらなされました。古田さんらからは、地方公聴会で十分に意見を伝えられなかった疑問点について、厚労省への照会を依頼されました。

 国会審議は急ぎ足ですが、障害者の疑問に十分答えられるような審議を望んでいます。

10月16日(日)号

憲法調査会に初めて出席

 初めて憲法調査会の委員となり、10月12日の会合に出席しました。憲法改正のための「国民投票」が議題でした。

 憲法96条は、憲法改正の手続きを次の様に定めています。

 「この憲法の改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を得なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票において、その過半数の賛成を必要とする」

 国民投票制度について、各党代表が意見を表明しました。

 自民党の舛添要一委員は、「96条の手続きを制度化しなかったのは国会の怠慢。制度を作らず、憲法改正を阻止するのは、国民を愚弄するものだ」と、制度化を主張しました。しかし、投票制度の内容には一切触れずじまいで、憲法改正反対ないし慎重派への非難に終始しました。粗雑な内容で、少し驚きました。

 民主党の簗瀬進、公明党の白浜一良、共産党の仁比聡平、社民党の近藤正道委員らは一様に、「制度化を怠ってきたということはない」と主張。

 そして、(1)国政選挙とは別に行うべき、(2)衆参の3分の2の発議要件を守るべき、(3)改正手続法案は一般の法案とは異なる扱いが求められると述べました。

 国民投票制度の議論が、即改憲(特に9条の)に繋がると警戒するのも判りますが、現行憲法の改正規定の具体化次第では、大きな歯止めを設けることもできます。逆に、ハードルを低くする動きもあるでしょう。そのような議論が大切だと考えます。もちろん、急いで結論を出すようなものではないことは、論を待ちません。

今週の「コツコツと」

* 今週は、年金について講演。労組の大会にも出席しました。年金支給開始年齢の引き上げに伴う高齢者の雇用制度の整備、最低賃金制度のあり方、厚生年金基金の支給額減額や解散問題など、多くの課題をいただきました。現場主義で、透明性の高い政策決定過程を経て、スピード感をもって対応する。そんな政治姿勢が大切だと再認識しています。

* 参議院財政金融委員長としての初仕事は、理事懇談会を開催し、今後の審議日程を決めることでした。10月14日に開催し、無事終了。ホッと一息。

* イラク北部、トルコとの国境近くで暮らすクルド人の子どもたちを描いた映画「亀も空を飛ぶ」を見ました。

10月23日(日)号

財政金融委員会に山本委員長デビュー(10月18日)

 10月18日、参院財政金融委員会が開催され、委員長の職務を遂行しました。以前、細川内閣の時、厚生委員長が所用で離席したほんの数分、委員長席に座ったことがあります。それ以来、12年目にして、今回は「ほんものの委員長」です。

 財政金融委員会は、与野党25名が委員です。その経歴を見ると、「専門家ばっかりや!」
 最大閥は、証券・銀行・日銀出身者グループの5人と、官僚族の5人。これに公認会計士、弁護士、経済誌編集長も加わって「経済派」で過半数。あとは、県議・市長が4人、労組が3人。私のような市民運動団体出身者というのは、異色中の異色。でも、きらりと光る異色で委員会を仕切ります。

原爆被爆者団体から要請を受けました(10月19日)

 広島と長崎の被爆者団体から、核兵器廃絶と被爆者援護の充実を求める要請文を受けとりました。被爆60年、被爆者も高齢化しています。在外被爆者への援護策充実を願って、山本が中心となって作成した援護法改正案を提出しています。非核の願いを後世代に伝えることも重要な課題です。

財政金融委員会で、6時間の「座禅」(10月20日)

 10月20日、参院財金委が開催され、18日の大臣所信と日銀報告に対する質疑を行ないました。6時間、ずっと委員長席に座っての議事進行役は、ちょっと苦しいものがありますが、「こうして政治家になっていくのかなぁ」。ちなみに、福井日銀総裁は、母校、大阪市立船場中学校の先輩です。

喜納昌吉さんのライブで、踊った?(10月22日)

 日比谷野外音楽堂で、同僚の参議院議員、喜納昌吉らによるライブコンサート「武器より花を」がありました。すごい熱気で、参加者は飛び跳ねていましたが、私も足をちょっと動かして、参加。「戦争に勝ち負けはない。地球や人類が傷つくだけだ」と喜納さん。全く同感。

今週の「なんでやねん?!」

* 関大阪市長が突如辞任。大阪市政の改革前進を掲げ「市民に信を問う」というのは小泉流だとの批判、「助役時代の自らの責任はどうなってんねん」との戸惑い、「関さん以外の人が市長になったら市政が一層混乱する」との意見もあって、ごった煮状態。その裏で、「政治」が渦を巻いています。

10月30日(日)号

前原流が、徐々に浸透してきました

 10月28日、参院議員総会に前原代表が出席。意見交換が行なわれました。

 前原代表は、「“良い競争”はするが、小泉路線にはセーフティネットがない。今の与党とは、目指す改革の方向が違う」と強調。“対案路線”についても、「何が何でもすべてに対案を出すと言っているのではない。物理的にも無理。選択と集中のなかで、民主党の考えをまとめることが大事」と述べ、対案提出にはこだわらない考えを示しました。

 労組との関係も「脱労組と言ったことは一度もない」と述べ、今後とも、現場主義に立って、働く人々との意見交換に努める姿勢を改めて強調しました。

 前原流への理解が徐々に浸透してきています。

財金委、政省令制定を巡って審議中断

 10月25日、財政金融委員会での銀行法改正案審議の際、審議が中断しました。

 同法案成立によって、銀行は、従来禁止されていた銀行代理店の設置が認められますが、その設置基準は政省令で定めることとなっています。金融庁は大まかな基準は答弁で示しましたが、具体性に欠けます。

 そこで質問者が、さらに詳細に基準を示すよう求めたのに対して、金融庁は「今後、国会審議や関係者からの意見を参考に基準を定め、パブリックコメントも求めて制定する」と答弁。

 「国会議員はパブリックの代表ではないのか。そこに示さずに、パブリックコメントを持ち出すのは、おかしい」と質問者が食い下がって、審議中断。

 法律を具体的に運用する「政省令」は、法案成立後に作成されるため、官僚機構に都合の良いように制定されることが少なくありません。立法者の意思を明確にするとともに、官僚による恣意的な法律の運用ができないようにするためにも、きっちりとした国会審議を行なうことが極めて重要です。

銀行法改正案の審議と結果を本会議場で報告

 委員会で可決された法案は、本会議での採決に付されます。その際、委員会における審議の経緯と結果を委員長が報告します。山本も10月26日、前日の財政金融委員会で可決となった銀行法改正案について、本会議場で報告。壇上へ向かう途中、同僚議員から大きな拍手をいただきました。

欧州連合の成立とアジア共同体構想のギャップ

 10月26日、憲法調査会は大野博人・朝日新聞外報部長と土生修一・読売新聞東京本社国際部次長から、EU(欧州連合)での国民投票について意見を聴取しました。

 「もう戦争をしない」との決意にから生れた欧州連合は、戦争の原因となった石炭や鉄鉱石を共同で管理することからスタート。いまや欧州共通通貨が流通し、生活面では欧州はひとつになりました。一方、外交や軍事は各国の主権に委ねられていて、アメリカの連邦制とは逆の形になっています。

 経済統合がどんどん進んで、政治が追いかけている状態とか。また、外国人でも、その地に長く住んでいれば議員に立候補できるそうです。

 そんな話を聞きながら、東アジア共同体の理念の薄さ、日中間での経済摩擦、なかなか実現しない在日外国人の地方参政権などに思いを馳せていました。

 「アジアにおける日本」の位置づけを巡る戦略は、自民党政府からは聞こえてきません。

社会保障制度の将来像について研修会で講演

 10月24日、大阪連合北河内地域協議会の研修会で、「社会保障制度の今後」について講演。

 小泉政権が強調する自己責任論、生活保護と年金額との多寡、外国人労働者の受け入れなど、さまざまな意見が出され、有意義な研修となりました。

あしなが募金にご協力をお願いします<考動人・写真>

 災害や病気、自殺などで親を失った子どもたちの進学を支援する「あしなが募金」が全国一斉に行なわれています。10月29日、大阪・難波に今回も、西川きよしさんが応援に駆けつけてくださいました。

 毎年春秋に行なわれて今回で71回目。その第1回目(35年前のことです)に参加したことが、山本が政治に飛び込むきっかけとなっています。あいにくの小雨でしたが、一緒に呼びかけをしました。 あしなが育英会

今週の「へぇ~ そうなんだ!」

 「里の秋」に3番があると教えてくれたのは、童謡歌手の雨宮知子さん

(1)しずかな しずかな 里の秋/お背戸に木の実の 落ちる夜は/ああ かあさんと ただ二人/栗の実 煮てます いろりばた

(2)あかるい あかるい 星の夜/鳴き鳴き夜鴨の 渡る夜は/ああとうさんの あの笑顔/栗の実 食べては おもいだす

(3)さよなら さよなら 椰子の島/お船にゆられて 帰られる/ああとうさんよ ご無事でと/今夜も かあさんと 祈ります

 南方の戦地から帰国する父親の無事を祈る、母子の気持ちが込められているのです。何気なく歌っている歌にも、時代が込められているのですね。