豊竹英大夫(はなぶさだゆう)に聞く
文楽劇場にて(大阪・中央区)
新年会の合間を縫って、文楽劇場へ。大阪から情報を発信する文化グループ「熟塾」の勉強会で豊竹英太夫(なはぶさだゆう)のお話を聞きました。
「ととさんの名は十郎兵衛、かかさんはお弓と申します」と、英太夫の指導で、「大河の向こう岸に向かって」声を出して、“お稽古”の真似事も。
「義太夫は、声をつくるのに20年はかかる。70、80歳になって、ようやく本物です」と英太夫さん。芸の道は深いと、驚きました。
文楽は、昨年、ユネスコの文化遺産に登録され、徐々に愛好者が増えてきました。私も、その一人。人形の美しさ、動作のしなやかさに見とれてしまいます。日本が世界に誇れる文化です。英太夫曰く「人形は3人で操るが、海外公演で、外国人に人形を操作させると、皆、頭を持ちたがる。足だけの操作を何十年も仕事とするなんて考えられないようです。」と。手足の動きで表わす人間の感情の襞は絶妙です。