当事者として訴えて理解を がん告白の山本議員〔日刊スポーツ〕

日刊スポーツ 2006年5月24日掲載

 22日の参院本会議で、自らががんであることを告白した民主党の山本孝史参院議員(56)が23日、日刊スポーツの取材に、がんを告知された時の心境を「来るべきものが来たと思った」と打ち明けた。告知されたのは昨年末。「人間、寿命はあり、何らかの形で死ぬ。がん体質の家系とも気付いてはいましたが・・・・」。

 93年の初当選以来、厚生労働問題に携わってきた山本氏は「がん対策基本法」の今国会成立を訴えている。「法案はまず議員が理解しないと始まらない。当事者として直接訴えることで問題を身近に感じ、何とかしないとと思う人も増えてくれるのでは」と思い、カミングアウトを決めた。国会の事務所には、激励のメールや電話が150本寄せられた。治療を続けながらの活動だが、参院厚労委で質問ができるよう、党側に要請した。「日本のがん対策の問題点を質問したい」と意欲をみせている。

日刊スポーツ (06/05/24)